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東京歯科大学 千葉歯科医療センター

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外傷

外傷

顎顔面領域の外傷には、受傷部位により口腔軟組織における損傷、歯牙の損傷、および顎骨骨折があります。

①軟組織損傷

口腔内は転倒、交通事故、打撲など様々な原因により損傷を生じます。まず砂などの異物を丁寧に摘出、洗浄し、傷の縫合を行います。
口腔内の損傷は多量の出血が見られることがあり速やかに適切な処置を必要とします。

②歯牙損傷

歯牙の損傷には歯牙の破折・嵌入(かんにゅう)・脱臼などがあります。
抜け落ちた歯(歯牙脱臼)を元の位置に戻すことを歯牙再植術と呼び、早期に適切な処置を行えば、十分な機能を果たす可能性が高まります。脱落した歯は無理に洗ったりせず、生理食塩水や牛乳などで乾燥させないようにしてお持ち下さい。

歯牙損傷画像01

歯牙損傷画像02

③顎骨骨折

顎骨骨折では軟組織損傷を伴うことが多く、出血、疼痛、腫脹などを認めることから救急処置が優先されます。
顎骨骨折の治療では単純に骨片線を整復するだけでなく咬合や咀嚼機能の回復が重要です。治療法としては非観血的治療と観血的治療(入院下手術、プレートなどによる固定)に大別されます。骨折した骨にずれがない場合、ワイヤーによる結紮固定や牽引などの非観血的治療を行う事があります。骨折した骨にずれがあり、咬合に異常を認める場合、金属プレート・スクリューを使用して骨折部の整復固定し、咬合の回復を図ります。

顎骨骨折画像01

顎骨骨折画像02