美的障害(審美)

口唇裂に対して最初に行う形成手術は一般的に生後4〜5カ月で行われ、唇や鼻の変形を改善する目的で行います。しかしこの手術で変形が十分に改善できなかった場合や、初回の手術で十分改善できても術後成長に伴って唇や鼻に様々な変形が生じる場合があります。

どのような変形(美的障害)があるのでしょうか?
唇では  

(1)唇の山の形が不自然でズレがあり、傷跡が目立つ

唇の山の形が不自然でズレがあり、傷跡が目立つ

(2) 瘢痕が強く傷跡が目立つ

瘢痕が強く傷跡が目立つ

(3) 唇の形(赤唇)が左右対称ではない

(4) 赤唇の外形のラインにズレがある。

唇外形ラインのズレ
鼻では片側裂の場合には次のような変形のため、左右非対称になることが多く見
られます。
 

(1) 破裂側の鼻孔の形が扁平である

(2) 鼻柱がまっすぐでない

(3) 鼻尖が非破裂側にずれている

鼻の形が左右非対称
両側裂では片側裂に比べると左右対称な唇や鼻を形成しやすいという特徴
がありますが、次のような変形が見られます。

(1) 鼻柱が短い

(2) 鼻尖が扁平である

(3) 両側の鼻孔が扁平である

両側鼻孔の扁平
修正手術の時期は?

強い美的改善の要望があれば手術はいつでも可能です。ただし成長期にある子供では手術時期を考慮する場合があります。手術法によっては、とくに鼻の成長に影響をきたす場合もあり時期と方法は慎重に検討しなければなりません。また上下唇の位置のバランスが悪い場合は、先に顎の修正手術を行い、後に上下唇の修正を行います。

手術後の例

術後は唇の山形が良好に形成されている。同時に人中部の傷跡が目立たなくなっている。

瘢痕が非常に強く傷跡が目立っていたが、手術後は改善されている。

唇のズレが手術によって修正されている。

患側の鼻の落ち込みが、修正手術後には改善され、対称的になっている。

鼻尖が高くなっており、鼻柱が延長されている。

 
 
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Chiba Hospital, Tokyo Dental College