受賞情報 研究

西村光正大学院生 第36回特定非営利活動法人日本顎変形症学会総会・学術大会で令和7年度日本顎変形症学会学会賞を受賞

 2026年6月25日(木)から26日(金)にアクロス福岡(福岡市)において開催された第36回特定非営利活動法人日本顎変形症学会総会・学術大会にて、口腔病態外科学講座の西村光正大学院生が令和7年度学会賞を受賞した。
 受賞対象となったのは、日本顎変形症学会雑誌第35巻第4号(2025年)に掲載された論文「東京歯科大学水道橋病院における顎矯正手術の32年間の臨床的検討」である。本研究では、東京歯科大学水道橋病院における顎矯正手術の現状と患者動態を明らかにすることを目的として、1990年4月から2022年12月までの32年間に当院で施行された顎矯正手術3694例を対象に臨床的検討を行った。対象症例を3期間に分類し、症例数、性別、年齢、診断名、術式、手術時間、出血量ならびに異常骨折・異常出血の発生状況について比較・検討した。
 その結果、近年では過去の期間と比較して手術件数が年々増加しており、女性患者が多い傾向を認めた。また、従来は若年層を中心に外科的矯正治療が行われていたが、近年では40代以上の中高年層(最高齢65歳)に対する顎変形症治療も増加していた。術式では、Le Fort I型骨切り術と下顎枝矢状分割法を併用した上下顎骨移動術の割合が増加していた。さらに、手術時間は増加傾向を示した一方で、出血量は減少傾向を認めた。本研究から、当院における顎矯正手術は症例数の増加とともに、患者の年齢層や術式が多様化していることが明らかとなった。
 学会では受賞記念講演も行い、本研究の成果に加え、当講座で取り組んでいるCAD/CAM技術やMR技術などのデジタルテクノロジーを活用した外科的矯正治療に関する臨床・研究・教育について紹介した。