現代的教育ニーズ取組支援プログラム

特徴

1.系統科目と統合テーマの有機的連携

 本取組の特徴は、まず「系統科目」(縦割りの教育)と「統合テーマ」(横割りの教育)を「単位教材」(項目ごとのコンテンツ)によって有機的に連携させることで、縦割り・横割り両面からの理解を可能とする点です。今までのe-Learning Programでは縦割りの教育または横割りの教育のどちらかで学習する場合が多く、それぞれの連携はあまり考慮されてきませんでした。本学のe-Learning Programでは「系統科目」と「統合テーマ」を「単位教材」によって有機的に連携させることにより、縦割りの教育と横割りの教育の両方を同時に学習することができます。

図1 「系統科目」と「統合テーマ」の連携構造

2.トピック空間

 次に「有機的な連携」を「トピック空間」を用いた三次元的に関連を張りめぐらせた目次機能で実現し、学生が自分なりに自己の知識のデータベースを構築することが可能となる点です。有機的な連携があっても、それが学習者にとって分かりにくいものであっては本末転倒です。有機的な連携を分かりやすく表現するために本学のe-Learning Programでは「トピック空間」を作成し、表現します。「トピック空間」とは、多次元な体系を持つことができるコンテンツへの索引のことであり、連想的、横断的学習の支援を目的としています。トピック(任意の概念、目次)同士のつながりには必ず何らかの関係があるが、その関係を視覚的に見やすく示すことにより、学習者にとって学習の強力な手助けになります。

図2 e-Learning Programのトピック空間 図3 e-Learning Programのカリキュラムツリー

3.作成者の負担の軽減

 一方、コンテンツ作成側から見ると、有機的に連携されることにより、一つのコンテンツを作成することは、「系統科目」「統合テーマ」の両方で使うことのできるコンテンツを作成したことになります。これにより教員のコンテンツを作成するための労力の軽減につながります。またこのときコンテンツ作成時の共通化を推進することにより、他者のコンテンツを使うことが容易になり、労力の軽減に加えて各科目教員間の相互理解の浸透につながっていくことになります。

4.学生の学習効果

 これらの特徴を備えた本学のe-Learning Programでは個々の学生がクリックするだけで自らが学習の方向性を決定し、「いつでも」、「どこでも」、「どれだけでも」自学自習が可能となり、個々の学生の理解度に応じた利用ができるようになります。また、基礎的知識習得のための反復学習が体系的に可能となるので、統合的視点の学習から系統科目の基礎的知識の重要性を学生が認識することになります。

「統合的e-Learning Program」の効果
■e-Learning ○視覚的コンテンツの活用
○Self-Learning支援
■有機的連携 ○縦割り・横割り両面からの理解
○学生それぞれの知識のデータベース構築
■基礎から臨床、臨床から基礎へ ○臨床を見据えた基礎科目学習
○基礎に立ち返る臨床科目学習
■省力化 ○既存のWebコンテンツ・講義用コンテンツの活用
○コンテンツの複数科目での共通利用
○講義・実習の説明用としても活用

「統合的e-Learning Program」の仕組み
■最新性・妥当性の維持 ○各コンテンツ維持のための責任担当制
○教育開発センターのコンテンツ作成支援体制
■学習進度管理 ○学習管理機能の活用で形成的評価
○科目ごとに課題設定し学習進度を把握
○学年主任による学習進度把握、修学指導
■セキュリティの確保 ○ユーザ認証機能
○ネットワークセキュリティの維持
■評価体制 ○学生による評価
○外部評価
○自己評価

図4 学習画面見本

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