Department of Oral Pathobiological Science and Surgery

口腔病態外科学講座

Feature

口腔病態外科学講座の特徴
口腔病態外科学講座の特徴
口腔病態外科学講座の特徴

口腔顎顔面領域における病因病態解明と機能再建を基盤とした口腔外科医療の実践

東京歯科大学口腔外科学教室は、1923年に遠藤至六郎先生が開設されて以来100年、多くの優れた人材を輩出してきました。口腔外科第一講座、口腔外科第二講座が2005年に口腔外科学講座に統合となり、その後2015年4月に口腔顎顔面外科学講座と当講座の2講座体制となりました。診療においては2講座1診療科体制で患者様の治療に共同であたり、研究・学会発表においては両講座で予演会を行い日々切磋琢磨しています。

口腔病態外科学講座は、口腔・顎・顔面領域に発生する多様な疾患および機能障害を対象とし、病態の本質を的確に把握した上で、科学的根拠に基づく診断・治療を行うことを理念としています。炎症性疾患、嚢胞性疾患、腫瘍、外傷、顎変形症、神経障害、口腔粘膜疾患など、口腔顎顔面領域に特有の複雑な病態に対し、外科的治療を中心とした包括的医療を展開しています。

治療に際しては、局所病変のみならず全身状態や機能的・審美的側面を総合的に評価し、長期的な機能回復と生活の質(QOL)の向上を重視しています。関連診療科との連携を通じて、高度かつ安全性の高い口腔外科診療を実践しています。

入局後は4年で(公社)日本口腔外科学会の認定医資格が取得可能となり、さらに入局後7年で日本歯科専門医機構の口腔外科専門医資格の取得ができる体制を敷いております。さらに研修修了後は、関連施設におけるリーダーポジションの役割も担えるレベルの人材育成を骨子としています。

Education

口腔病態外科学講座の教育
口腔病態外科学講座の教育

VRゴーグルを用いた手術解剖学学修

口腔顎顔面領域における診断能力と研究的視点を兼ね備えた口腔外科医の育成

口腔顎顔面腔領域の解剖学的・病態生理学的理解を基盤とし、臨床における的確な判断力と実践力を備えた歯科医師の育成を目的としています。卒前教育では、口腔外科学の体系的講義および実習を通じて、外科的思考過程と基本手技の修得を図ります。

臨床実習においては、実際の症例を通して診断から治療計画立案、周術期管理に至る一連の流れを学び、医療安全およびチーム医療の重要性を理解させることを重視しています。

卒後教育では、様々な疾患をロジカルにとらえて歯科医学と医学の架け橋となり医療現場全般で活躍できる歯科医師ならびに口腔外科専門医の養成を目指しております。また専門的知識と高度な外科的技能の修得に加え、倫理観および研究的視点を兼ね備えた口腔外科医の養成を目指し、指導体制のもとで段階的な教育を行っています。

また、VRゴーグルモーションキャプチャー技術などの最新デジタルテクノロジーを用い、新たな歯科医学教育を実施しています。

Research

口腔病態外科学講座の研究

口腔扁平上皮癌におけるPD-L1 発現に関与する因子の病理学的検討

口腔病態外科学講座の研究

舌扁平上皮癌におけるcholinetransporter-like protein 1の関与:細胞増殖能および分化度との関連

臨床課題を起点とした口腔病態研究の推進

日常臨床において直面する課題を研究テーマとして抽出し、口腔病態の解明および治療法の高度化を目的として展開しています。基礎研究と臨床研究を有機的に融合させ、顎口腔領域における組織修復、神経障害、炎症反応、腫瘍性病変の発生機序および治療後の機能回復過程について多角的な検討を行っています。

近年は、画像診断技術やデジタル技術を応用した病態評価および治療成績解析にも注力し、得られた研究成果を臨床へ還元するトランスレーショナルリサーチを推進しています。

主な研究テーマ

  1. 顎口腔領域疾患における病態形成機序の解明
  2. 口腔癌の早期診断と予防に関する基礎的、臨床的研究
  3. 末梢神経損傷と感覚機能回復に関する基礎的・臨床的研究
  4. XR (Extended Reality) 技術を応用した口腔外科手術の精度向上に関する臨床研究
  5. 口腔外科治療後の機能回復および長期予後評価に関する基礎的・臨床的研究
  6. 加齢と口腔の筋機能の関連を明らかにする基礎的研究

Clinical

口腔病態外科学講座の臨床

MR技術を応用した高精度で安全な口腔顎顔面外科手術

口腔病態外科学講座の臨床

顕微鏡を用いた神経修復術

専門性と安全性を重視した教育・研究と連動した口腔外科診療

外来および入院診療を通じて、専門性の高い口腔外科治療を実施しています。診療内容は口腔癌、顎変形症、口腔顎顔面領域の神経損傷と口腔粘膜疾患、顎関節疾患、口腔乾燥症、舌痛症など口腔顔面領域における様々な疾患の治療に各分野の専門性の高い歯科医師が対応しています。口腔外科領域はもとより、口腔内科・老年歯科医学・有病者歯科医療・口腔腫瘍・顎関節など関連する多岐にわたる領域の学会認定資格を有する指導医・専門医の指導の下、全身管理を要する症例に対しても、医科診療科との緊密な連携のもとで安全性を最優先とした治療を行っています。また、術後の機能評価および長期経過観察を重視し、教育・研究で得られた知見を診療に反映させることで、常に質の高い医療の提供に努めています。水道橋病院の主な手術症例は、顎変形症 約300症例/年、口腔癌 約30症例/年、唇顎口蓋裂 約30症例/年です。一部の講座員は、東京慈恵会医科大学附属病院、帝京大学医学部附属病院、帝京大学ちば総合医療センター、東京医療センター、東京都立大塚病院、東京都立多摩総合医療センター、東京都立多摩北部医療センター、高崎総合医療センター、水戸医療センター、亀田総合病院などの関連病院に出向し、口腔顎顔面に限らず医科分野の知識習得をし、高い倫理観を備えた口腔外科医の育成にも力を入れています。