Department of Physiology

生理学講座

Feature

生理学講座の特徴

本学 生理学教室は明治44年 永井潜教授(のちの東京大学医学部第1生理学講座教授)を迎えて、設置された。その後、永山武美教授、砂田博士、慶応義塾大学 加藤元一教授へと本学生理学の講義は引き継がれた。

昭和21年4月 東京歯科大学の設置認可に伴い、加藤元一教授を主任とし生理学(教室)講座が発足した。昭和22年10月に、当時助教授であった山田守が初代教授に就任し、本格的に生理学講座としての教育・研究が始まった。その後昭和29年11月からの主任教授は、伊藤秀三郎教授、坂田三弥教授、笹岡京子教授、鈴木隆教授、田﨑雅和教授となり、現在は、澁川義幸教授、木村麻記講師、黄地健仁講師、倉島竜哉助教の4名で教育・研究にあたっている。

講座創設以来、1)単一神経線維における興奮伝導機序、2)自律神経節機能、3)象牙質・歯髄・歯根膜受容器の電気生理学的特性、4)口腔粘膜の感覚点分布、5)ヒト大脳皮質研究など、歯科・口腔医学の根幹をなす研究が、首尾一貫して行われてきた。

Education

生理学講座の教育

生理学は、生体の正常な機能を明らかにする生物科学の一分野で、生命現象とその背後にある法則や概念を物理的手法により明らかにする学問である。ヒトを「生きているもの」にする生体機能の恒常性維持と自動制御性の特性・仕組みを明らかにする学問でもある。恒常性と自動性は生体身体機能の調節系によって維持され、その機能の極度障害は死を招き、軽度の傷害は病気となる。したがって、生理学は医学・歯科医学の根幹をなす。

生理学・口腔生理学講義では、医学・歯科医学を統合的に理解し、全人的・専門的な医療を提供するために必要な基本的知識を、積極的な自主学修態度と論理的思考および問題発見・解決のための基本的な能力をもって修得する。

生理学と口腔生理学講義は2年生前期から開始し、2年生後期と3年生前期にかけて行われる。また生理学実習は3年生前期に行われている。また4年生の後期から5年生前期には臨床医学や他の関連知識と結び付けた臨床口腔生理学講義を行っている。

Research

生理学講座の研究
生理学講座の研究

現在当講座では1)歯を構成する細胞(象牙芽細胞・歯髄細胞・歯根膜細胞・セメント芽細胞)、歯の発生と分化・再生に関与する細胞(象牙芽細胞前駆細胞、エナメル芽細胞、Epithelial rest of Malassez細胞、Hertwig’s epithelial root sheath細胞など)に関する電気・光生理学的特性、2)口腔・顔面領野における感覚受容細胞の機械-電気化学変換機序、3)三叉神経節ニューロンの痛み受容機構、4)象牙質再生創薬開発などの研究を行っている。加えて、今後の人類の宇宙への生活圏拡大にともなう歯科・口腔医学展開を見据え、5)微小重力下での細胞応答・細胞内エネルギー代謝解析の研究も行っている。

特に、歯科医学の開闢以来不明とされてきた、知覚過敏に代表される「象牙質の痛み」の発生機構を解明している。この機構はPiezo1-pannexin-1-P2X3軸による「Odontoblast mechanosensory/hydrodynamic receptor model」として説明可能で、歯科・口腔医学における最も重要な知見の一つを見出した。