受賞情報 研究

井内茉莉奈大学院生 令和7年度公益社団法人日本補綴歯科学会東京支部にて優秀研究発表賞受賞

 パーシャルデンチャー補綴学講座の井内茉莉奈大学院生が、2025年12月7日に東京科学大学大岡山キャンパス(東京都)において開催された令和7年度公益社団法人日本補綴歯科学会東京支部にて、パーシャルデンチャー補綴学講座の井内茉莉奈大学院生が優秀研究発表賞を受賞した。
 本賞は、2024年12月1日に昭和医科大学上條記念館で開催された同支部大会における研究発表が評価され、授与されたものである。井内大学院生は当時、東京歯科大学水道橋病院で研修医として勤務する傍ら研究活動にも取り組み、その成果が高く評価され受賞に至った。
 受賞演題は「中空構造を有するジルコニア人工歯の保持孔サイズが形状精度に及ぼす影響」である。近年、デジタルデンティストリーの進展に伴い、歯科補綴治療ではCAD/CAM技術を活用した新たな治療法の確立が求められている。本研究では、ジルコニアを3Dプリンターで造形する新技術を用いて中空構造を有するジルコニア人工歯を製作し、その形状精度について評価を行った。審美性や耐摩耗性に優れるジルコニアの特性を活かしつつ、患者ごとにカスタマイズ可能な人工歯の臨床応用を目指して研究を進めている。ジルコニアは義歯床材料であるレジンと化学的に結合しないため、機械的嵌合が必要となる。従来のミリング法ではアンダーカット構造を付与することが困難であったが、3Dプリント技術の発展によりジルコニアに中空構造を付与することが可能となった。本研究により、ジルコニア人工歯の保持孔サイズの違いが造形後の形状精度に及ぼす影響が明らかとなった。今後は臨床応用を見据え、機械的強度についても研究を進めていく予定である。
 デジタル技術の発展は、補綴領域にとどまらず歯科医療全体に大きな影響を及ぼすことが期待されている。井内大学院生が所属するパーシャルデンチャー補綴学講座では、デジタル技術を活用した研究を多岐にわたって展開しており、今後のさらなる研究の発展と臨床応用が期待される。

受賞した井内茉莉奈大学院生(中央)と田坂彰規主任教授(左)、山下秀一郎教授