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研究内容

当講座が目指す研究目標です。

研究の3本柱

「歯科材料」「齲蝕」「歯髄」の研究を掲げ、保存修復治療に関わる「歯髄保護」につながる研究課題に取り組んでいます。防御機構である象牙質-歯髄複合体の研究を基盤として、齲蝕の進行や再石灰化について研究し、さらに接着性材料の研究を行うことで、歯髄の強固な障壁となる保存修復治療の確立を目標としています。

研究テーマ

研究テーマの代表例を紹介します。

摩擦熱で歯髄は大丈夫?

歯科臨床の現場において歯髄は、齲蝕、切削、薬剤、レーザーなどの様々な刺激をいつも受けている。特に、注水なしの切削では歯髄に破壊的なダメージを及ぼすため、注水が必要なことはよく知られている。刺激の中でも熱刺激に関しては、歯の切削などにより発生することが知られており、この温度変化は炎症を引き起こし、最悪の場合は歯髄炎から歯髄壊死の転帰をたどることがある。しかしながら熱刺激が加わった際び歯髄の修復能力やダメージ回避機構は詳しく分かっていない。この研究では熱刺激で細胞間結合装置構成タンパクは減少するが,刺激終了後3時間では回復し,また同じ時期から硬組織形成能が亢進することでダメージを回避していることが示唆された.

歯髄幹細胞はどこへ?

歯髄には多くの間葉系幹細胞が存在しており、再生医療には有用な細胞ソースとなりうることが示唆されている。しかしながらどのような歯から細胞を取れば良いのか詳細は不明なところが多い。幹細胞マーカーに陽性を示す細胞(茶色)が切削部直下では減少しており,齲蝕等で修復処置をした歯からは幹細胞の採取効率が低くなることが示唆された。

環境光の影響を受けにくい修復用材料の開発

コンポジットレジンを用いて審美的で低侵襲な修復治療が可能となった背景には,コンポジットレジン自体や接着用材料の進歩とともに,重合用光源の進歩も大きく貢献しています.コンポジットレジンで歯の形態を付与している最中に診療環境の光に影響されないコンポジットレジンの開発を行っています.

信頼性の高いメタルフリー修復技法の確立

メタルフリー修復に高い予知性と永続性を求めるべく,患者側因子(咬合ストレス),材料的因子(接着性,補強効果),術者側因子(接着・重合阻害因子)から現状での問題点を明らかにし,その対応を模索することで,信頼性の高いメタルフリー修復の技法確立を目指しています。

歯磨剤によるホワイトニング効果

着色歯を用いて、美白効果を謳った歯磨剤やオーバー・ザ・カウンター製品のホワイトニング効果を測色計による着色除去効果で評価するとともに歯の表面性状変化から影響を検討しています。

歯質の脱灰・再石灰化に関するマイクロCT解析

マイクロCT装置を利用することで歯質を非破壊で観察することが可能になります。歯質のミネラル変化を3次元的に解析することで、齲蝕の進行や再石灰化を時間軸で評価することも可能です。

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