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東京歯科大学 水道橋病院

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歯科のはなし

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なぜ梅干しを食べるとツバが出る?−唾液と口の働きの密接な関係
梅干しを食べたり、見るとツバが出ます(唾液分泌)。これは唾液分泌が酸っぱい味(酸味)で生じるだけではなく、過去に酸味を味わったときの体験や、その見た目(視覚)の記憶によっても生じる事を示しています。なぜレモンや梅干しのような酸味のある食品を食べたとき、それを見たときに、唾液は分泌されるのでしょう?左写真は、酸味食品を食べる前と、その直後、そして食べた後に十分分泌された唾液のそれぞれの酸性度(pH)を示しています。唾液は通常酸性から弱アルカリ性(個人差があります)で、左写真では酸性を示しています。しかし酸味食品を食べて唾液が十分に分泌されると、唾液はアルカリ性へと傾いていきます。酸味の正体は「酸」で、良く知られているように歯を溶かしてしまいます。そこで酸っぱい食品を見ると条件反射によって唾液を十分に分泌させ、口の中をアルカリ性にする事で、酸によって歯が溶け出すのを防いでいる訳です。唾液には歯を守る重要な役割があるのです。お口には、食物を噛み(咀嚼)、それらを飲み込む(嚥下)という機能だけではなく、言語を発し(発音)、笑顔を作る事で(表情)社会的コミュニケーションを作り出します。これらの様々な口の働きは唾液の存在無くしてはうまく生じません。お口の乾燥や唾液量の低下が気になる方は、お気軽に当院にご相談ください。                                   生理学講座                                     澁川 義幸

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