顎関節外来

この専門外来について

主な対象疾患と治療内容

顎関節疾患のなかでも、(1)耳の前にある顎の関節や、その付近の筋肉が痛い、(2)口が開きづらい、(3)口を開け閉めする時に顎の関節に音がする、などの症状と呈する顎関節症の診断と治療を行います。

専門外来日:月・水・金 午後1時30分から午後4時まで(初診の方は午前9時から午前11時までにご来院下さい)

 

顎関節症とは

(1)顎関節部や、その付近の筋肉や靭帯の痛み
  (開閉口に伴う運動痛、咀嚼時の痛み、圧痛など)
(2)口が開きづらい(開口制限または開口障害)
(3)顎関節(雑)音(開閉口時に顎関節に音がする)

上記の3つの症状のうち、いずれかを有するものです。したがって、咬み合わせの違和感やズレ、首や肩のコリ、などだけが症状の場合には顎関節症ではありません。
また、顎関節症は、例えば、偏頭痛、顎関節リウマチや顎関節強直症(外傷や炎症などの後遺で全く口が開けられない)などの疾患を鑑別した後に下される臨床診断名です。

 

顎関節症の特徴

性別では女性に多いのが特徴です。
また、開口障害が強く、さらに鋭い疼痛を有する場合は重症であり、すぐに処置を要し、 MRIなどの画像診断が必要な場合があるのに対して、 痛みが無く、顎のひっかかりなどを伴わない雑音のみの場合は軽症と言え、 経過観察のみで対処できる場合もあるのも特徴と言えます。

 

顎関節症病態の画像診断

顎関節症の病態は、軟骨と骨(下顎頭と側頭骨の関節隆起)、関節円板、それに関節包や靱帯などの障害や損傷に区別できます。
エックス線撮影による顎関節の骨組織を観察したのち、 以前は侵襲を伴う関節腔造影検査を行っていましたが、最近では、 非侵襲的検査法であるMRI(磁気共鳴画像)の進歩により、関節円板と軟骨病変がより明らかになり、関節円板の転位と変形、 円板の穿孔と軟骨の退行変性などの所見が簡単に診断できるようになりました。
そのため、顎関節症の画像検査にMRIを用いることが多くなりました。

 

顎関節症の治療

外来を受診する顎関節症患者さんのほとんどに、外科的な治療を行わない保存的療法で治療します。
治療の主体になるのは薬物療法とオクルーザル・スプリントと呼ばれる咬合挙上床副子の装着です。
このほか、理学療法や悪習癖の除去などが行われます。
最近では、顎関節症の痛みや開口障害、咀嚼障害といった病態と、発症・持続の寄与因子である病因について多次元的に評価し、 患者さん個々に適したオーダーメイド治療も行われるようになりました。
また、難治例には関節腔注射などが実施されますが、この治療も外来において短時間で行われます。
しかし、症状の緩解が得られた後の経過観察や、時には必要に応じた咬み合わせの治療まで入れると1年を越える通院期間を要する場合もあります。
一般に、症状が発現してから受診までの期間が短ければ治療期間も短縮できる場合が多いようです。
きわめてまれですが、関節円板が損傷を受け、著しく変形や転位している場合、関節内で癒着し可動性を失った場合や、 円板の穿孔に骨軟骨の退行性病変がみられる場合などは、入院の上、手術的加療が必要となります。
耳前部の切開による顎関節形成術や、最近では内視鏡による低侵襲手術として関節鏡下手術が実施されます。
とくに後者は皮膚に瘢痕を残さず、また早期の理学療法が可能になるなどの利点があります。
なお、上記の顎関節症に対する治療法は全て健康保険の適応です。

 

専門医、指導医、認定医(H27.6.1現在)
氏名 専門医・指導医・認定医 学会名
柴原 孝彦 指導医・専門医公益社団法人日本口腔外科学会
認定医公益社団法人日本顎顔面インプラント学会
専門医一般社団法人日本老年歯科医学会
暫定教育医一般社団法人日本がん治療認定医機構
指導医日本有病者歯科医療学会
末石 研二管理指導医・指導医・認定医公益社団法人日本矯正歯科学会
指導医・認定医一般社団法人日本顎関節学会
茂木 悦子指導医・専門医・認定医公益社団法人日本矯正歯科学会
大畠 仁指導医・専門医公益社団法人日本口腔外科学会