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2024.08.19

季節の室礼(8月) ~お盆~
市川総合病院では、毎月季節の室礼(しつらい・飾りつけ)を外来棟1階の渡り廊下に行っています。
毎月月初めの1週間ほど展示をしておりますので、ぜひご覧ください。

8月の室礼のテーマは『お盆』です。

お盆について
    一年を半期ずつに分けた前期の始まりがお正月、後期の始まりがお盆です。お盆の正式名は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といいます。
先祖の霊をお迎えして、おもてなしをして、再びあの世にお送りする行事です。
   お盆は仏教行事と考えられていますが、仏教の伝来より前に日本古来の「御霊(みたま)祭り」にあります。この御霊祭りと仏教の盂蘭盆会の時期が近かったため、習合してお盆になりました。
   十三日の夕方、迎え火の煙に乗ってご先祖様は来られるので、霊が中に入ったら火は消します。部屋では盆提灯(ぼんちょうちん)を灯(とも)し、胡瓜の馬、茄子の牛はご先祖様が来(こ)られる時は急いで馬に乗って帰って来られますように、お帰りはゆっくりという願いが込められています。
   お盆の間は、生前故人が好きだった食べ物や、季節の野菜や果物が供えて、家族で故人を忍び、思い出を語り合います。そして故人が現世では会う事がなかった子孫に紹介されて来年の再会を楽しみにして十五日の夕方、もしくは十六日にはご先祖様の霊をあの世に送るため、玄関で送り火を焚き、お盆は終わります。

 
●展示物 
ほうずき、蒲(がま)、女郎花(おみなえし)、吾亦紅(われもこう)、鶏頭(けいとう)、紅花(べにばな)、竜胆(りんどう)、蓮(はす)   

焙烙(ほうろく)、苧殻(おがら)、ほおずき、夕顔、西瓜、葡萄、桃、トマト、胡瓜、茄子、白茄子、青茄子、素麺、散華(さんげ)、蓮根、数珠玉(じゅずだま)
   
ほおずき  燈籠草(とうろうそう)ともいい、赤く灯った提灯に見立てます。
蒲     灯心草(とうしんそう)ともいい、池などに生える多年草です。因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)は蒲の
      穂で傷を治しました。
散華    蓮の花の形をして仏様を供養するために撒かれます。蓮は泥の中でも清浄な花を咲かせてくれる極楽浄土
      (ごくらくじょうど)の花です。
夕顔      朝顔、昼顔に対して夕方に咲く花からの名。実をひも状にむいて、乾燥させたのが干瓢(かんぴょう)で
      す。冬瓜(とうがん)のように食することもできます。   
素麺    ご先祖様が乗って帰る馬の手綱(たずな)、お供え物を背中に背負って帰る時の紐です。
葡萄    たくさんの実を付けることから豊穣(ほうじょう)、子孫繁栄を表し、吉祥紋(きっしょうもん)です。日
      本原産のブドウは甲州ブドウです。






 

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