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薬物療法室

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概要

薬物療法室

日本の死亡原因の第1位はがん(悪性腫瘍)であり、増加の一途をたどっています。がん治療の大きな柱は手術、放射線治療、薬物治療です。これを上手に組み合わせて、患者さんの治癒率を上げ、生存期間を延長することが目標となります。特に薬物療法の進歩は著しく、近年分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬などの新しい薬剤が導入されてきました。これらの薬剤は効果も素晴らしいものですが、従来の抗がん剤とは異なる副作用もあります。
薬物療法室は、各科の外来一般処置室では対応困難な副作用が予想される点滴・注射治療を集中的に行う部門です。以前は副作用や患者さんの不安、負担の軽減を考慮して入院して治療することが多くありました。しかし現在では、効果的で副作用の少ない治療薬の導入、副作用を軽減する薬剤(支持療法)の進歩、投与時間の短縮などが可能となり、多くの患者さんが外来で安全に治療を受けられるようになりました。薬物療法室を利用できる対象の多くは、がん患者さんですが、リウマチ・膠原病などの自己免疫性疾患に対する各種生物学的製剤の投与も行います。

薬物療法室

このように複雑となったがん治療を成功させるためには多職種の連携が必須となります。毎年増加する患者さんに対応するため、薬物療法全体を統括する部門として2023年5月に薬物療法科が新設され、9月には新しい薬物療法室が完成しました。当院では薬物療法科医師を中心に、各診療科の主治医と密接に連絡を取りながら、看護師、薬剤師など充実したスタッフが患者さんの治療に当たっております。

調合

新しい薬物療法室は、「穏やかに寄り添う心地よい部屋」「リラックスできる空間」「高度なサービスを受けられる安心感」を基本コンセプトとしてデザインされました。そして、治療を受ける患者さんが「軽やかさ、清々しさを感じて、前向きな気持ちで過ごしていただける」ように配慮された空間です。リクライニングチェア17台+ベッド1床の合計18台で治療を行っています。
さらに当院では歯科大学附属病院であるメリットを活かし、がん薬物療法前から口腔内のケアに積極的に取り組み、副作用として多い口腔内トラブルの予防、対処を行っております。
当院は国から「地域がん診療連携拠点病院」に認定され、地域の医療機関と連携し、質の高いがんの集学的治療の実施を目指しております。

薬物療法室スタッフ

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当院の薬物療法室には、各科の主治医以外に、がん薬物療法専門医、がん看護、がん化学療法看護や心のケア、疼痛管理についての知識を有する専門・認定看護師と、がん薬物療法の専門知識と資格を有する薬剤師などさまざまな専門分野の医療スタッフが連携し、少しでもがん治療の不安を軽減させるために、治療の前後で十分なケアとフォローを充実させています。治療前には、オリエンテーションを実施し、がん治療薬の副作用やスケジュールについて分かりやすく説明します。また治療中も日常生活における副作用の対処方法や不安など一緒に考えていきます。多職種のチームでカンファレンスを行い、患者さんの身体状況だけでなく、日常生活でお困りのことも把握し、患者さんとご家族と共に考え解決できるような包括的サポート体制を整え、心地よい治療が受けられるようにしてゆきます。お困りのことがございましたら気軽にご相談ください。

外来がん患者指導

外来がん患者指導

当院では、患者さんがご自身で自宅で起こりうる副作用を予防をし、より早く適切な対応ができるよう、薬剤部で作成した説明書などを用いて薬剤師が説明を行っています。また、地域の保険薬局とも患者情報の連携を密にしており、薬剤名や副作用の発現状況、治療経過などを記載した外来がん薬物療法連携シートやお薬手帳のシールを用いて情報提供を行っています。これらの取り組みにより、ご自宅に戻られてからも安心して生活が送れ、治療が継続できるような体制をとり、より安全ながん薬物療法をめざしています

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薬物療法室での治療件数の推移

外来化学療法人数の推移

診療科別薬物療法室利用割合

2022年 診療科別薬物療法室利用割合
2022年 診療科別薬物療法室利用割合