いびき無呼吸専門外来
いびき、SASについて
いびきとは?
いびきは睡眠中に上気道が狭くなることで起きる粘膜の振動音です。現在、いびきは騒音として家庭や社会的に問題となることがあります。当科ではいびきに対する相談、治療を行っています。
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは?
一般に日中の眠気や熟睡感の欠如などを認め、睡眠中に無呼吸などの呼吸障害が1時間に5回以上認められた場合、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
睡眠時無呼吸では下記のように症状が出現し、不慮の事故にもつながることがあります。
また、長い経過とともに高血圧、糖尿病、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などを合併症として起こす可能性が高くなるため、予防的医学として治療が必要となることがあります。
まず、呼吸障害の原因を考えると以下のようになります。
したがって、上記の原因を改善することで睡眠障害や合併症への悪循環を断ち切ることができます。
診療について
当外来ではいびき、睡眠時無呼吸症候群の詳細な検査のもと診断を行い、さらに原因の検索を行うことでそれぞれの患者様の原因に適した治療を目指しています。
問診・アンケート・鼻咽腔観察・全身検査・
生活習慣病のチェック・顎顔面骨格のレントゲン
簡易検査(自宅)
結果説明
終夜睡眠ポリグラフ検査は入院で行う検査です。この検査により睡眠時無呼吸症候群の状態を正確に判断することができます。
- 終夜睡眠ポリグラフ検査の流れ
- ▶15時来院
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- ▶入院手続き・病室で看護師オリエンテーション
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- ▶16~18時に外来にて前日に検査した結果報告及び説明
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- ▶夕食
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- ▶臨床検査技師による説明・各種センサー装着
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- ▶21時消灯・検査開始
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- ▶翌朝終了・退院
※早朝退院後は看護師にご連絡下さい。
診断・治療について
当科では、いびき、睡眠時無呼吸症候群に対する包括的な診断、治療を行っており、さまざまな検査の結果を総合的に判断し、患者様と十分な相談のもと治療方針を決定しています。
代表的なものとしては、下に示すAHI(無呼吸低呼吸指数:睡眠1時間あたりの呼吸障害の数)を重症度分類に用いますが、個々のデータおよび合併症なども考慮して治療方針を検討しています。
AHI |
5≦AHI<15:軽症
15≦AHI<30:中等症
30≦AHI :重症 |
現在治療としては以下の治療などがありますが、当院ではこれらの治療を総合的に行うことができ、患者様それぞれに合った快適な治療を目指しています。
1. 経鼻的持続陽圧呼吸(nasal-CPAP)療法
2. ダイエット療法
3. 口腔内装具(下顎前方移動型・舌前方保持型)
4. 手術治療(鼻腔、咽頭などの手術があります。)
5. 睡眠指導(睡眠中の体位や睡眠衛生、生活習慣など)
当病院は総合病院ですので、耳鼻咽喉科を中心に、それぞれの病態にあわせて歯科口腔外科、循環器科、神経内科と連携をとりながら、睡眠呼吸障害の診断・治療を行っています。