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解剖学講座

解剖学講座

解剖学講座 東京歯科大学 白菊会

講座・研究イメージ

 解剖学講座は昭和26年に上條雍彦先生が立ち上げられた後、昭和59年に井出吉信先生に、平成23年には阿部伸一教授に継承された。解剖学講座の研究と教育は、開設以来、臨床の基盤はマクロ解剖にあるとの一貫した理念に基づき、「臨床に役立つ解剖学」を柱にしている。特に解剖学の授業においては、臨床との接点に留意し、折に触れて多くの臨床に関する画像を用いることにより、学生の勉学意欲を喚起する努力を行っている。とかく敬遠されがちな解剖学であるが、このような経緯から年々興味をもつ学生が多くなり、毎年数人の大学院生が入局し、現在は、教職員および大学院生を合わせて17名の活気あふれる講座となっている。週1回、抄読会および講座会を開催することで、メンバーの活性を図っている。

教育

教育内容イメージ

 解剖学講座では現在、2学年で解剖学・口腔解剖学の講義・実習を行っている。講義と実習は並行して行なっており、それぞれで学んだ知識がリンクされ、3次元的にイメージできるようにカリキュラムを編成している。講義では肉眼解剖の範囲にとどまらず、組織学・生理学など隣接の基礎科目と知識が結びつくように、さらに臨床とのつながりが理解できるよう留意している。そのため、講義では、なるべく多くの画像を用い、関連する臨床症例も提示している。また、必要に応じて頭蓋骨模型を用いて筋の付着部など関連項目を確認しながら授業を進めている。口腔解剖学実習では、講義で学んだ歯の形態を立体的に把握すると共に種々の方向から観察する力を習得し、バランス感覚を養うことを目的として歯冠のみではなく、歯全体の歯型彫刻を行っている。解剖学・口腔解剖学実習では、実習ごとに小試験または彫刻を提出させることで、理解度を確認している。

研究

研究内容イメージ

研究内容イメージ

 当講座の研究は、歯および頭頚部の解剖を中心としたテーマで進めている。研究の柱は、1. 顎骨のナノ・ミクロ・マクロスケールにおける構造解析  2. 三次元有限要素法を用いた生体力学的解析 3. 3Dプリンタ等を用いたデジタルファブリケーション 4. 「筋・腱・骨」複合動力機能獲得メカニズムの解明 5. 筋組織の発生・再生・老化・再活性時における可塑性に関する細胞生物学的研究などである。解剖学講座では、これまでのマクロ解剖学的な研究方法に加えて微細構造的、免疫組織化学的、遺伝子レベルの手法も取り入れ、マクロから分子レベルまで総合的な検索を行っている。さらに材料工学的手法を用いた定量的解析を応用して、荷重が顎骨に及ぼす影響が明らかになってきた。また、インプラント埋入シミュレータ開発や3Dプリンタを活用した医療系ファブラボの構築など、次世代のデジタルテクノロジを駆使した最先端研究についても、大阪大学工学部や慶應義塾大学理工学部との共同研究を進めている。

スタッフ

スタッフ

教授 阿部 伸一
准教授 松永 智
講師 廣内 英智
研究補助員 平出 百合子
平澤 八重