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社会歯科学講座

社会歯科学講座

社会歯科学講座

 本講座は、1968年(昭和43年)12月、全国で初めて独立した社会歯科学の研究室として設立された。初代主任教授の高木圭二郎以降、能美光房、石井俊文、宮武光吉、石井拓男の各教授を経て現在の平田創一郎に引き継がれている。2015年4月より社会歯科学研究室から社会歯科学講座へと名称が変更された。社会歯科学の教育・研究の範囲はきわめて広範囲に亘っている。設立当初より研究活動は行政との関連を強く持ち、歯科保健医療が抱える種々の問題を研究テーマとし、それは現在に至るまで一貫した柱となっている。
教育・研究内容は、現在の社会で強く求められている医の倫理や医療の安全管理、歯科医師として具備すべき医事衛生法規、歯科医療管理、社会保障制度、歯科医師の需給、コミュニケーション学や技能のトレーニング法等、多岐にわたっている。

教育

教育内容イメージ

教育内容イメージ

実社会に出た歯科医師の多くがとまどうのが、歯科医師を取り巻く世の仕組みというものである。その仕組みのあるものは法律というもので明確に定められたわが国の秩序を守るための確固たるルールであり、またあるものは、医療従事者と患者、市民との間に生ずる人と人との相互行為の積み重ねから生まれた道徳、しきたり、習慣という社会規範である。
 社会歯科学は歯科医療に対する社会の側から提起された問題を、歯科医療の側から解決していこうとするものであり、歯科医療を外部から観察していくところに特徴がある。
 社会歯科学の内容は狭義の社会歯科学・医事法制と歯科医療管理学にわけられる。
 社会歯科学では、歯科界を取り巻く諸事情の実体を示し、その解説と問題提起を行うとともに、基本的な理解に必要な法制度を提示する。さらに、将来の歯科界を背負う歯科学生が、歯科保健医療のあり方が、どこで、どのように考えられ、決定され、評価されていくのか、という「世の仕組み」について思考する一助となるべく教育を目指している。
また、歯科医師として患者は当然として、地域住民との接触も欠くことのできない行為であり、好ましいコミュニケーションの確立は歯科医療の実践において必須のことである。信頼される歯科医師となるためのコミュニケーション学・医療面接も重要な教育科目の一つとして携わっている。
 近年、医学・歯科医学教育において、プロフェッショナリズムが大きく取り上げられている。本講座では、従前より医療倫理の教育の中で、社会から尊敬を受ける歯科医師たるにはどうあるべきかを問うてきた、このような、プロフェッショナリズム教育は一過性のブームではなく、医療従事者への本質的な必須の教育である。
 その他、現代の医療には決して欠くことのできない安全管理の考え方や手法について法的な制度と合わせて教育を行っている。
 
■一般(到達)目標
<第1学年 コミュニケーション学「病院見学・歯学生の倫理」>
 信頼される歯科医師になるために、大学付属医療機関の機能と、歯科医師として相応しい態度を理解し、歯科医学修得の意欲を向上する。
 
<第3学年 コミュニケーション学「医療面接」>
 健康長寿社会の実現に貢献できる歯科医師を目指し、歯科学生として診療参加型臨床実習で適切な患者対応を行うために、コミュニケーションに関する知識、技能、態度を修得する。
 
<第4学年 社会歯科学>
 歯科医師として適切な歯科医療を実践するために、社会歯科学に関する知識を習得する。
 
<第4学年 歯科医療管理学>
・社会保障制度
 歯科医師として社会において適切な臨床をおこなうために、医療保険制度に関する基礎的な知識と技能を修得する。
・医療倫理
 最善の歯科医療を提供するために、倫理的な選択を行うための技法に関する知識・技能・態度を身につける。
・医療安全管理・院内感染予防
 臨床実習において医療事故を起こさないために、安全で信頼される医療の基礎を修得する。
 院内感染を起こさないために、感染防止の基礎知識、態度を修得する。
 
<第4学年 地域包括ケアと高齢者の歯科診療「地域包括実習」>
 人生100年時代を迎えつつある我が国において、歯科医師として地域包括ケアシステムに参画し、地域の包括的な支援・サービスの一環として 歯科医療・介護を提供するために、歯科と医療・保健・福祉・介護との連携に必要な知識・技能・態度を身につける。
 
<第4学年 課題講義(コミュニケーション学)>
 歯科学生として診療参加型臨床実習で適切な患者対応を行うために、コミュニケーションについて知識、技能、態度を修得する。
 
<第5学年 臨床社会歯科学実習>
 第4学年で学んだ社会歯科学、社会保障制度および医療倫理が実際の病院においてどのような形で提示されているかを自ら探し出し、その法的・社会的背景を掘り下げることで、実学としての社会歯科学を理解する。
 
<第6学年 総合講義>
 第1~5学年で学んだ内容を、多角的に系統立てて復習することにより、単純想起だけでなく、解釈・問題解決レベルの実社会で使える知識・態度を修得する。

研究

研究内容イメージ

研究内容イメージ

主な研究活動
<科学研究費補助金・各種補助金>
・石井拓男:歯科医療分野における診療ガイドライン構築に関する総合的研究(厚生労働科学研究費・医療技術評価総合研究事業)
・石井拓男:高齢者の口腔保健の維持増進に関する研究(厚生労働科学研究費・長寿科学総合研究事業)
・石井拓男:要介護老人の摂食障害発生要因に関する研究(厚生科学研究費・長寿科学総合)
・石井拓男:住民参加による地域保健活動の実態と促進に関する研究―歯科保健対策を中心として―(厚生科学研究・健康科学総合研究事業)
・石井拓男:歯科医療機関と歯科医療費の地域差について
・平田創一郎:カラーゾーニングとピクトサインを用いた感染経路別予防策の推進に関する研究(独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成)
・平田創一郎:平成26年度「いい歯東京」達成度調査(東京都)・平田創一郎:平成26年度東京都歯科診療所患者調査(東京都)
・平田創一郎:平成26年介護保険施設等における口腔ケア等事態状況調査(東京都)
・平田創一郎:平成26年度かかりつけ歯科医機能推進に関するアンケート調査(東京都)
・平田創一郎:平成26年度島しょ地区歯科疾患実態調査(東京都)
・平田創一郎:都内私立大学在学生(18~29歳)の歯科保健行動及び口腔内状況調査(東京都)
・平田創一郎:在宅療養者を取り巻く口腔ケア・在宅歯科診療の状況調査(東京都)
・平田創一郎:フッ化物洗口の効果を検証するための調査等(千葉市)
・田代宗嗣:感染経路となるマスク、アイガードの不適正使用を抑止するための研究(独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成)
・平田創一郎:初学者及び開発途上国の歯学生のための安価で反復継続可能な切削技能訓練ツールの開発(独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成)
・平田創一郎:16kmルール下での歯科訪間診療の可否についての全国調査(日本歯科医学会連合 医療問題関連事業「新しい医療機器および技術の導入に関する資料収集および調査研究」研究助成)
・田代宗嗣:16kmルール下での歯科訪間診療の可否についての全国調査(独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成)
・大澤航介:地理情報システムを用いた障害者歯科医療アクセスマップの作製(独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成)
<学内共同研究>
・平田創一郎:効率的な知識修得のための技能を簡略化するスケッチ自習ツールの開発
・平田創一郎:歯科用ハンドピースの基本的使用法訓練用ツールの開発
・田代宗嗣:ハンドピースの基本的使用法訓練用ツールを用いたミラーテクニック訓練法の開発
<学外共同研究>・平田創一郎:口腔機能の向上の実施体制と評価に関する研究
・平田創一郎:新歯科医師臨床研修の評価に関する調査研究
・平田創一郎:歯科診療所を中心とした臨床研修施設群を構築するための歯科医師臨床研修実施体制構築に関する研究
・平田創一郎:歯科診療所における医療安全管理のための具体的方策に関する研究
・平田創一郎:子どものこころと身体を見守り支援する大規模データ収集とリスク予想モデル構築
・平田創一郎:歯科専門医の地域偏在に関する研究
・平田創一郎:わが国における歯科医療倫理学の構築のための基盤的研究
・平田創一郎:大学における医療人養成のあり方に関する調査研究委託事業 医学教育モデル・コア・カリキュラム等の次期改訂に向けた調査・研究
・平田創一郎:歯科医師の養成及び評価に関する研究

スタッフ

主任教授 平田 創一郎
助教 大澤 航介