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3つの特色ある医療機関による 最新鋭の教育体制の中で学ぼう
学長 一戸 達也
東京歯科大学は、1890年に髙山紀齋によって創立された髙山歯科医学院に始まる、現存するわが国最古の歯科医学教育機関です。1900年に本学の建学の祖である血脇守之助が東京歯科医学院と改称し、学院長に就任しました。翌1901年には校舎を現在の地である神田三崎町に移転し、爾来、脈々とその歴史を刻み、歯科医学教育機関として先導的な役割を果たしてきました。
「歯科医師たる前に人間たれ」
「ヒューマニズム」を尊重したこの言葉は、本学の建学の精神としてすべての教職員の心に刻み込まれています。そして、この建学の精神のもと、本学は学則の第一条に次の目的を定め、歯科医学教育のための高等教育機関として、日々その使命を果たし続けています。
「東京歯科大学は、歯学に関する専門の学術を教授研究すると共に、豊かな教養と高い人格を備えた人材を養成し、もつて人類の福祉に貢献することを目的とする。」
本学は、医療系の高等教育機関の役割である、教育、研究および医療を含む社会貢献を通して有為な人材を養成し、人類の福祉に貢献します。 超高齢社会の現在、歯科医師は歯科医院の中で働いているだけではその役割を十二分に果たすことはできません。住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの中で、歯科衛生士や歯科技工士ばかりでなく、医師や看護師など医療系の多職種と連携し、口腔の健康を通じて全身の健康を提供できる存在でなければなりません。十分な栄養摂取ができないことに起因したフレイルやそれに継発する誤嚥性肺炎の予防や、歯周病の改善による糖尿病、虚血性心疾患、脳血管障害の悪化予防などの場面において、歯科医師の果たすべき役割は極めて大きくなっています。本学は、都市型歯科病院である水道橋病院、医科系総合病院である市川総合病院、地域密着型歯科診療所である千葉歯科医療センターの3医療機関が、それぞれの特徴を活かしながら強く連携する総合的な教育体制を整えています。歯科系職種だけでなく、医師や看護師など医療系職種も含めた全教職員が歯科医学教育に携わっており、これが他学にはみられない本学の強みです。また、グローバル化を踏まえ、海外姉妹校との教員の学術交流や、Elective Study Programや海外研修制度による学生の海外での研修機会についても、常に改善と充実を図っています。 研究活動においては、本学水道橋校舎の本館と新館に研究設備を集約し、口腔科学研究センターを設置しています。2017年度に私立大学研究ブランディング事業に採択された「顎骨疾患プロジェクト」では、4つのコア研究を中心とした様々な分野の研究によって多くの成果を得ることができました。2023年度からは新しい研究プロジェクトである「ウェルビーイングプロジェクト」が開始され、①生体防御ラボ、②常態・病態機能解析ラボ、③生体医工学ラボ、④組織再生ラボの4つのコア研究を中心として活発な研究活動を推進しています。また、大学院教育においては、2023年度文部科学省補助金事業である「次世代のがんプロフェッショナル養成プラン」で連携大学として採択されています。 東京歯科大学は、全教職員が一丸となり、これまで培ってきた実績を踏まえて、教育と研究、そしてその成果を通しての医療を含む社会貢献を継続的に発展させることによって、今後も人類の福祉に貢献できるように最善の努力をしてまいります。