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2025.05.09
令和7年4月19日(土)から20日(日)に、愛知学院大学楠元キャンパス110周年記念講堂(名古屋市)にて開催された第83回日本歯科理工学会学術大会において、パーシャルデンチャー補綴学講座の伊東紘世助教が「第83回学術講演会 日本歯科理工学会研究奨励賞」を受賞した。本学にとっては20年ぶりの同賞受賞となる。 受賞演題は「CAD/CAM技術を応用した純チタン製RPDフレームワークの最適な製作方法の検討」である。金属アレルギーのリスクが低く、生体親和性に優れる純チタンは、歯科材料として以前から注目されてきた。しかし、そのフレームワークを従来の鋳造法で製作するのは依然として困難とされてきた。近年ではCAD/CAM技術の進歩により複数の製作法が実用化されつつあり、伊東助教はその中でも純チタンを用いた局部床義歯のフレームワークの最適な製作方法を、マクロおよびミクロの視点から多角的に検討した。その結果、純チタン粉末を用いた積層造形法(3Dプリンティング)が、形状の精確さおよび酸化の抑制といった点で優れていることが明らかとなった。さらに、切削加工においても、表面性状および内部構造において良好な結果が得られた。これらの成果は、今後の臨床応用に向けた大きな前進として高く評価された。
受賞した伊東助教(中央)と山下秀一郎教授(左)、田坂彰規主任教授
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