顎顔面補綴コース
- Ⅰ.教育目標
- がんの医療現場における支持療法、特に口腔癌切除症例に対する顎顔面補綴分野における高度な歯科治療を提供できるスペシャリストを養成する。
- Ⅱ.主な研究内容
- 口腔癌ならびに癌治療の現場に直ちにフィードバックできるTranslational researchを基本とした、顎顔面補綴学に関する臨床研究もしくは基礎的研究
- Ⅲ.本コースの特色および独自のカリキュラム
- 1)本コースは終了後直ちに医療現場で活躍できる専門性を持った歯科医師の育成を目的とするものである。カリキュラムは一般歯科補綴治療や在宅診療などを基本に、口腔がんについての基本的知識、診断と治療に関わる臨床的な知識を修得し、さらに高度な支持療法(顎顔面補綴)の診療技能を身につけることを目的とする。
- 2)帰属講座(有床義歯補綴学講座)において臨床医と研究者としての基礎教育を受講しつつ、口腔がん支持療法の臨床修練については本学市川総合病院(20科570床)に設置された口腔がんセンターにおけるコースワークを通じ、実践的な知識・技能を修得する。
- 3)各年次の到達目標
- 1年次有床義歯補綴学講座、千葉歯科医療センター補綴科において一般歯科補綴学治療の基本的知識・技術の修得、加えて大学院講義を通じて研究のデザイン法について修得する。
- 2・3年次1年次に引き続き2年次1月までの大学院講義の受講、院外研修における一般歯科治療、千葉歯科医療センター補綴科における一般歯科補綴治療の研修に加え、千葉歯科医療センター顎顔面補綴専門外来ならびに市川総合病院口腔がんセンターにおける顎顔面補綴治療を研修する。また、口腔がん専門医養成コースのカリキュラムの一部(口腔がんセンターにおけるがん治療、放射線科における診断、病理診断など)を共有する。
- 4年次口腔癌の支持療法についての知識・技能・態度を習熟し、またチーム医療の中での役割を認識して行動できるようにする。
学位論文の作成を行う。
- Ⅳ.方略
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コースワーク評価表に従った評価とポートフォリオ
ケースレポート
臨床論文の作成
- Ⅴ.評価方法・基準
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コースワーク評価表
臨床修練内容に従った評価表により、指導員が4段階で総括的評価を行う。
コースワークポートフォリオ
コーディネーターがセクション毎に確認し、形成的評価を行う。
ケースレポート
セミナーにおいてケースレポートを発表し、本コース担当教員による総括的評価を行う。
臨床論文
4年間に学術誌(査読のあるもの)へ3編以上の臨床論文の掲載。うち1編以上は筆頭著者である事。
上記の結果をコーディネーターが「がんプロフェッショナル運営委員会」に報告し、同委員会で臨床修練の合否を判定する。
- Ⅵ.大学院修了後の展望
- 本学を含む口腔癌の治療を行う病院等において、レジデント・スタッフとしてさらなる修練を積みつつ、技能の向上を図る。また日本補綴歯科学会、日本顎顔面補綴学会などの関連学会専門医資格を取得する。
口腔ケア、摂食・嚥下リハビリテーションコース
本コースは、口腔がん治療の支持療法のうち、口腔機能回復のために重要な口腔ケア、摂食・嚥下リハビリテーションに関わるスペシャリストの養成を目的とする。「がんの支持療法」に対する基礎的知識を学ぶとともに、千葉歯科医療センターならびに市川総合病院内の「東京歯科大学口腔がんセンター」を臨床修練の場とする。がん治療には不可欠な関連職種との医療連携が円滑に取れ、患者のQOL向上に寄与し、本領域におけるリーダーシップが取れる歯科医師を養成する。修了時には学位取得とともに、日本摂食・嚥下リハビリテーション学会認定士の認定を目指す。