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顎骨疾患プロジェクト

顎骨疾患プロジェクト

顎骨疾患プロジェクト

概要

食べる、話す、味わう、笑うなどの人間の基本的生活を支える口腔機能の維持には顎骨組織の安定が必須であるが、顎骨疾患の発症により、これらの機能が障害される。そのため、本事業では世界初の顎骨疾患の集学的研究拠点を形成して、顎骨疾患の病態解析を基盤とした予防・治療法の開発を行う。この事業で研究ブランド力を増強し、大学の「教育・研究・臨床の3本の矢の骨太化」を図り、我が国の健康長寿国の実現に貢献する。


顎骨疾患研究の重要性 顎骨疾患の病態解析・診断と予防・治療法の開発
実施体制及び期待される研究成果と波及効果 東京歯科大学のブランディングへの取り組み

H28年度 顎骨疾患プロジェクト研究助成 受賞者研究

生理学講座 木村 麻記/ 硬組織形成促進に対するTRPA1channels・ATP・グルタミン酸の影響
歯周病が進行すると、歯根膜や歯槽骨などの歯周組織が破壊される。現在の歯周病治療では、歯周組織再生療法の1つとしてGBR等が行われる。しかし、骨の再生は長期間を要するため再生速度にはいまだ課題が残されている。本申請研究では、transient receptor potential channelsとATP・ADP、グルタミン酸に着目し、これらの硬組織再生誘導薬剤に対する促進作用(硬組織形成の促進作用)を検証する。
歯科放射線学講座 渡邉 素子 / 甘味認知における男女差:主観的感覚と脳機能について
毎日の食事を楽しむうえで、摂食、嚥下機能のみならず、味覚もまた大変重要な役割を担っている。味が分からなくなれば生活の質が低下してしまうことは言うまでもない。しかし、味覚刺激の脳認知機能に関してはいまだ未解明な部分が多く残されている。本研究では、fMRIを用いて、味覚刺激に対する主観的感覚と脳内ネットワークシステムの解明を目指す。また、生活習慣や性差を検討することで、さらなる理解を深め、今後は味覚機能の障害や回復、維持に及ぼす影響を研究することで生活の質の改善へとつなげていく。
生化学講座 齋藤 暁子 / 疾患特異的iPS細胞を用いた鎖骨頭蓋異形成症の病態解明
口腔領域先天性疾患である鎖骨頭蓋異形成症(CCD)は多発性歯異常をもつ遺伝性疾患で、原因遺伝子は骨形成の必須遺伝子RUNX2であることがすでに解明されているものの、病態は未解明な点も多い。そこで、ヒトCCD患者由来iPS細胞を用いてヒト疾患モデルを作製、骨芽細胞分化の機序を検討し、CCDの病態解明を目指す。樹立したCCD患者由来のiPS細胞(RUNX2+/-)をもとにCRISPR/Cas法を用いて遺伝子編集操作を行い、RUNX2正常化iPS細胞(RUNX2+/+)およびRUNX2 null-iPS細胞(RUNX2-/-)をそれぞれ作製する。その後骨芽細胞分化誘導法を用いて、詳細な機能解析を行う。
口腔インプラント学講座 守 源太郎 / メカノバイオロジーを基盤としたインプラント周囲顎骨のマルチスケール解析
歯科インプラントは、咀嚼機能の回復に優れた歯科治療であるが、不適切な力学的負荷によりインプラント周囲顎骨の破壊が生じる。我々はこれらの問題点に対応するためには、インプラント周囲骨の動態をマクロレベル(三次元的構造解析)、ミクロレベル(細胞生物学解析)、ナノレベル(骨の材質的解析)でマルチスケールに解析して、インプラント周囲骨に及ぼす力学的負荷の役割を統合的に理解することが重要と考えている。これらの目標を達成するため、本研究ではインプラント周囲骨の骨系細胞を解析する基盤の構築を行っている。
生化学講座 小野寺 晶子 / 疾患iPS細胞を用いた顎骨移植への応用への検討
ヘッジホッグ受容体であるPTCH1を原因遺伝子とするGorlin症候群は治療困難な多発性の歯原性角化嚢胞(KOC)を高率に発症し、患者QOLの著しい低下をきたす。また手術後における再発例も多く、メカニズムは不明である。本研究ではGorlin 症候群患者由来iPS細胞を樹立し、KOC発症メカニズムを明らかにし治療法開発、再発抑止法の開発を目指す。
オーラルメディシン・口腔外科学講座 井口 直彦 / ゾレンドロネート投与によるマウス薬剤関連顎骨壊死モデルの開発
本研究は、医科歯科にまたがる重要なテーマである、骨吸収抑制剤関連顎骨壊死(ARONJ)に対し、病態の解明、治療法の確立を目的とした、モデルマウスの作成に着手した。実験方法として、C57Bl/6Jの7週齢の雌性のマウスに対し、ゾレドロネートを投与し、1週間後に上顎大臼歯の抜歯を行い、その後の抜歯窩について経時的観察を行った。そして顎骨壊死の病理式学的に評価した。今後は、本研究で確立したモデルマウスを用い、近年注目されている、リコンビナントヒトPTH製剤であるテリパラチドの適時治療、適量治療を検討し、新たな治療法の確立を目指す。
薬理学講座 高橋有紀 / 低ホスファターゼ症モデルマウスの顎骨および歯芽に対する遺伝子治療の効果
低ホスファターゼ症(HPP)は、組織非特異的アルカリホスファターゼ(TNALP)遺伝子の変異により生じる先天性疾患で、骨形成不全や乳歯の早期脱落などを主徴とする。本研究では、出生直後のTNALP欠損モデルマウスに骨親和型TNALP発現AAV8ベクター(2.5×1012 vector genome/body)を筋肉注射(TNALP-D10群)し、20日齢および90日齢でサンプリング後に下顎骨の解析を行う(n=3〜7)。この研究成果により、世界で初めてin vivo遺伝子治療における顎骨および歯牙の治療効果および問題点が明らかとなる。さらにこの結果は、現在HPP唯一の治療法である酵素補充療法の課題をも示す可能性がある。
口腔科学研究センター 井上 健児 / iPS細胞を応用した新規象牙芽細胞分化誘導法の開発
歯牙の形成には、FGFやBMP、WNTなどを主体とした成長因子による上皮間葉相互作用が重要であることが知られている。そして、近年ではES細胞やiPS細胞の発見を機にこれらの成長因子を応用し歯牙形成細胞であるエナメル芽細胞や象牙芽細胞への分化誘導が試みられ、将来的な医療応用が考えられている。しかしながら、未だ十分な分化誘導技術は確立していない。将来的な再生医療応用や歯牙硬組織形成不全症の病態解明、毒性検査など幅広い応用のためには分化誘導技術の開発、確立が必要である。そこで、新たに有力な誘導因子として考えられている成長因子やタンパク質の組合せによるより確実で効率的な分化誘導技術の開発を行っている。

顎骨疾患プロジェクトTravel award 受賞者研究

95th Interna+onal Associa+on of Dental Research (IADR)
(2017 /3 /22-25 San Francisco)での発表への援助

口腔科学研究センタ- 井上 健児
口腔顎顔面外科学講座 長谷川 大悟
口腔病態外科学講座 勝見 吉晴
パーシャルデンチャー補綴学講座 上窪 祐基
基礎・臨床融合カンファレンスの開催 顎骨疾患プロジェクト推進委員会共催セミナー

東京歯科大学研究ブランディング事業 活動報告書

平成28年度 活動報告書